5月上旬の閑話


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5月7日(月)うまく老いる方法

毎日が休日のわが身には関係ないことであるが、今年の飛び石連休は天候に恵まれた方だろう。各地の行楽地は大勢の人出で賑わったようである。わが家にも娘が小学3年生の男の孫を連れてきた。孫は可愛いが疲れる。普段夫婦二人きりの静かな生活に、突然異星人が闖入したような感じである。

子どもは一時もじっとしていない。じっとしていられたら具合が悪いのではないかと心配であるが、絶えずおしゃべりしテレビの漫画を見ては奇声を発する。子どもにとってはそれが普通なのだろうが、万事がスローテンポになった老人には正直言って煩わしく思うことも多い。

小生は末っ子で二歳上の兄がいた。二人は子犬のようにじゃれ合って遊んでいたらしい。当時50歳台だった父親は、めったに声を荒げる人ではなかったが、ラジオを聞いていたり新聞を読んでいるときは「テタクタしねーで外で遊んで来い」と一喝されたのを覚えている。50歳台でも煩く感じたのらろうから、間もなく90歳になろうとしている小生にはなお堪える。聞き分けのいい子にしてもである。

この歳になって気づくことが多々ある。その一つは以前に比べて堪え性が衰え、何かにつけて怒りっぽくなってきたことだ。これはマズいと自戒しているが困ったことである。これも老化現象の一つなのだろう。同じ歳をとるなら他人に迷惑をかけない好々爺でありたいものである。


5月8日(火)野生のフキ

今朝の味噌汁の具は庭で摘んできたミズ(ウワバミソウ)と油揚げだった。庭には食べられる野草がいろいろ生えている。自然の恵みを利用しない手はない。ワラビ、アイコ(ミヤマイラクサ)、フキ、ウルイ、タラの芽など調理法さえ知っていればただで手に入る野菜だけで間に合う。

このうち最も手間がかかるのはフキである。なるべく太くて長いのを摘んできて水洗いし熱湯で軽く茹でる。茹ですぎて歯ごたえがなくならないように注意が必要だ。冷まして皮をむき冷水に曝してアクを抜く。野生のフキはアクが強いのでアク抜きは入念にした方か食べやすくなる。後は好みの長さに切って出し汁に浸して味を浸み込ませ、炒りゴマを振ればただ同然でおかずができあがる。

長く保存できるのがキャラブキである。フキは細くても構わない。作り方はいたって簡単だ。フキを洗って好みの長さに切り熱湯で10分ぐらい茹でる。冷水にとり何回か水を替えてアクを抜く。しっかり水切りしてから鍋に移し、醤油、砂糖、味醂、酒を加えて煮汁がなくなるまで弱火から中火で根気よく煮詰める。焦げ付くと台無しになるので完成するまで目を離さないこと。

水を使わないので密閉容器に入れて冷蔵庫に入れれば一カ月ぐらいは悠々保存できて重宝する。野生のフキは8月半ばまで採取できるので、長期間に渡って食べることができるありがたい野菜である。


5月9日(水)ナメクジ

雨がシトシト降って肌寒い。昨日は日中の気温が20℃を下回り暖房を入れた。エアコンのような便利な機器がなかったころは、こんな湿気寒い日をどう過ごしていたのだろう。洗濯物が乾きにくく主婦泣かせの天気である。

喜んでいるのはナメクジやカタツムリ、ミミズの類だろう。子どものころ虫たちは恰好の遊び相手であったがナメクジだけは好きになれなかった。ナメクジは陸に住むカタツムリなど巻貝のうち殻が退化したもので、中には殻の痕跡を残しているものもあると言う。南アフリカでは体長20pを超える巨大ナメクジがいるそうだが、バナナスラッグと言う完熟バナナのようにまっ黄色のものもいる。

子どものころナメクジに塩をかけると溶けると聞いて試したことがある。ナメクジの体内の水分が浸透圧の関係で吸い出されてミイラ化する現象だが、子どもはそんな理屈は知らずに残酷な遊びに興じた。塩をかけられたナメクジはからだから水分が抜けて小さくなるが死んでしまう訳ではない。水分が補給されれば元通りに復活する。

家庭菜園などでナメクジの食害にお困りの方は良い退治方法がある。浅い皿にビールの残りやオレンジジュースなど、ナメクジが好むものを入れておびき寄せ、集まったところで熱湯をかけ一網打尽にするのが効果的であると言う。


5月10日(木)臨時休刊


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