しぇづね
なんだべ このわらし テタクタすて しぇづねごど そどさいって あそばいん なんだべ このヤブカ プーンプンて しぇづねごど かいぶしば かげっぺが なんだべ とぢゅうで くぢはさんで しぇづねごど おすめまで だまってさい |
どうしたの この子は 動き回って やかましいこと 外へ行って 遊びなさい なんちゅうこった この薮蚊 プーンプンと うるさいこと 蚊燻しをしてやろうか どういうつもり 途中で 口を挟んで うるさいこと おしまいまで 黙ってなさい |
「しぇづね」は古語の「切なし」か ら転じた言葉で、仙台地方では「う るさい」「騒々しい」の意味で使う 場合が多い。そのほか「苦しい」と か「つらい」の意味でも用いること もありました。 |
私が小学生のころは第35代横綱双葉山の全盛時代で、昭和11年の春場所7 日目から14年春場所4日目まで69連勝の大記録を出しました。相撲が始まる ともう夢中になってラジオ(テレビはない)の実況放送に聞き入ったものです。 二つ年上の兄と画用紙で人気力士の紙相撲を作り、厚紙の土俵の上で戦わせまし た。その音がよほど騒々しかったのでしょう、温厚な父親に「しぇづね」と一喝 されたのを懐かしく思い出します。「テタクタ」はせわしく動き回る様をいう副 詞です。