てんこもり
てんこもり うれしいな しんまいの たきがけ たのかみさん ありがとう てんこもり いいにおい できあきの おにしめ ごせんぞさん ありがとう てんこもり はらいっぺ ほうさくの おめぐみ しあわせも てんこもり |
山盛り 嬉しいな 新米の 炊き立て 田の神様 ありがとう 山盛り いいにおい 実りの秋の お煮しめ ご先祖さん ありがとう 山盛り 腹いっぱい 豊作の お恵み しあわせも 山盛り |
「てんこもり」はお茶碗にご飯を盛り上 げる様をいいます。ご飯に限らず器にも のをうず高く盛りつける場合にも使いま した。 語源は近世上方語で頂上、上方をあらわ す「天骨(てんこつ)」の下略といわれ ます。大阪に勤務したときの経験では仙 台の「てんこもり」と全く同じ意味で使 われていました。 |
今のように米の保存技術が発達していなかった時代には、夏を越した米はたい へん味が落ちました。それだけに稲の刈り入れが済んで、新米をいただく時が待 ち遠しかったものです。新米で炊いたご飯独特のいいにおい、粘り、艶。おかず はなくても「てんこもり」何杯もお代わりして食べられました。秋は里芋、ダイ コンなど畑の産物もおいしい季節です。白いご飯、おいしい野菜を恵んでくれた 田の神様やご先祖様への感謝の気持ちでいっぱいでした。